譲渡制限付株式(RS)の有効活用について

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M&A松岡

近年企業の役員報酬として、譲渡制限付株式(RS)を活用することが盛んになっています。

譲渡制限付株式(RS)とは?

譲渡制限付株式(RS:リストリクテッド・ストック)は、一定期間の譲渡制限がついた現物株式を報酬として付与するもので、欧米では以前から役員報酬に積極的に採用されている制度です。

直近では住友商事(8053)や森永乳業(2264)など、東証1部に上場している大企業が役員報酬の制度の一環として活用しています。

また、マザースやJASDAQに上場している企業でも譲渡制限付株式(RS)を活用する動きがみられています。

譲渡制限付株式(RS)が役員報酬に活用されるようになってきた背景

欧米では譲渡制限付株式(RS)を含めた株式報酬(ストック・オプションやパフォーマンス・シェア(PS))を役員報酬に活用することが一般的でした。

しかし日本は、依然として役員報酬は固定報酬制度を採用している企業が多く、株式報酬や業績連動報酬の割合が低い状況となっており、未発達な分野となっていました。

業績向上のインセンティブを働かせて日本の企業の“稼ぐ力”を高めることや、グローバルに活躍できる経営人材を日本が獲得していく観点から早急に対策を打つ必要がありました。

そこで政府が打ち出した「日本再興戦略 改訂2015」や2016年の税制改正が行われ、譲渡制限付株式(RS)を含めた株式報酬や業績連動報酬を企業の資本政策に活用することのハードルが下がりました。このような背景から日本の企業でも少しずつ制度の活用が浸透し始めています。

譲渡制限付株式(RS)を役員報酬に用いることのメリット

譲渡制限付株式(RS)を役員報酬に用いるメリットはとしては下記のようなものがあります。

1)グローバルに活躍できる人材を獲得する障壁が下がる
2)経営陣に株主目線での経営を促すことができる
3)中長期の業績インセンティブを与えることで“稼ぐ力”の向上を図れる

譲渡制限付株式(RS)を導入することで、優秀な人材を獲得するための障壁が下がることや、経営陣と株主の目線を近づけること、経営陣に中長期の業績向上におけるインセンティブを与えることで、企業としての“稼ぐ力”の向上を期待できる効果があります。

税制について

一般的に法人税法上の損金算入時期及び算入額については役員に付与した譲渡制限付株式(RS)の譲渡制限が解除された日において、その役務提供に係る費用の額を同日の属する事業年度の損金の額に算入することとされています。

所得税法上の所得税の課税時期及び金額については譲渡制限付株式(RS)の交付を受けた日ではなく、譲渡制限付株式(RS)の譲渡制限が解除された日において同日における譲渡制限付株式(RS)の価額で役員に給与等として課税されます。

上記どちらにおいても税制上は、譲渡制限が解除されたタイミングで扱われることとなります。税制に関しては多少複雑となっているため、専門家に相談されるのが良いかと思います。

おわりに

今回は譲渡制限付株式(RS)についての解説を行いました。譲渡制限付株式(RS)を役員報酬として活用することで会社としての“稼ぐ力”の向上を図れることがあります。

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松岡航大

岡山県出身。学生時代は16年間野球に打ち込む。前職では大手証券会社にて主に事業法人、富裕層向けの資産運用コンサルティング業務に従事。その後、アドバンストアイ...

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