M&Aの情報漏洩保険について

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M&A田中

先日、損害保険ジャパン株式会社(損保ジャパン)がM&A時の情報漏洩トラブル解決費用を補償する保険の提供を開始したという記事を目にしました。

今回はこの「NDA情報漏洩保険」と情報漏洩について考えてみたいと思います。

参考:M&A時の情報漏洩トラブル解決費用を補償する保険を提供開始

表明保証保険との違いは?

以前から、M&Aに関する保険としては「表明保証保険」の存在がありました。これはM&Aにおいて売主の表面保証違反が判明した場合、買主が保険会社に保険金の請求ができるというものになります。

最も一定のM&Aの規模がなければ表明保証保険に加入することは難しく、中小企業のM&Aにおいては表面保証保険を使用する例は多くありません。

今回の「NDA情報漏洩保険」は、TRANBIと損保ジャパンが共同開発した保険商品であり、TRANBIの会員が対象です。M&Aの交渉によりNDAの締結先、第三者から情報漏洩が起きてしまった場合、1事故あたり最大500万円が補償されるというものになります。

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ここからは私の推察ですが、このような保険商品を開発した背景として、一昔前は、大手上場企業が買主となることが一般的でしたが、近年では、中小企業や個人が買手となるケースが増えました。そのため、情報漏洩が心配な売主に安心してもらうために、このような保険商品が開発されたのではないでしょうか。

(大手企業が相手方であれば、情報漏洩しないというわけでは全然ありませんが)

万が一、「会社を売却する」という情報が漏洩してしまい取引先が離れてしまった場合、その被害額は500万円では収まらないケースの方が多いかとは思われますが、それでも保険加入による安心感は多少なりとも醸成されるものと思われます。

情報漏洩による影響は取引先の損失だけではありません。M&Aの契約では、しばし「キーマン条項」が織り込まれることがあります。

これは、対象会社のキーマンについて、今後数年間は会社に残らなければいけないという条項であり、キーマンに紐づく顧客の損失を防ぐ狙いがあります。

M&Aのプロセスの途中でキーマンが会社に売却することを耳にしてしまい、売主である社長がM&Aの背景や、相手方について上手く説明できず、キーマンとの信頼関係が崩れてしまうケースもあります。仮に突然キーマンが退職してしまった場合、M&Aそのものが危ぶまれる状況も考えられます。

今後M&Aがより一般的になり、情報漏洩に関係する保険商品も多く出回っていくと思われますが、保険に加入すれば良いという考えでは危険です。M&Aを検討していることを絶対に漏洩しないよう、細心の注意を払う必要があります。

M&Aに携わるわたしたちも情報の管理には細心の注意を払っています。また、弊社はM&Aの仲介会社ではなく、M&Aアドバイザリー会社です。

仲介会社とアドバイザリー会社の違いは以下をご参考にしてください。
参考:【超重要!】失敗しないM&A会社の選び方

売主の立場に立ち、基本合意、最終契約だけではなく、当然M&Aプロセスの最初にある秘密保持契約も相手方と交渉しています。

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田中類

茨城県出身。学生時代は落研に所属し、まわりは芸人の道を歩む中、証券会社へ入社。リテール営業後、M&Aアドバイザー会社アドバンストアイ株式会社に転職。...

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